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【行政書士 三上陽三ゲオルク様インタビュー】車両分野のスペシャリストとして顧問も務める行政書士

行政書士 三上陽三ゲオルク様 インタビュー 聞き手:みんなの顧問編集部(茂田)

車両分野のスペシャリストとして活動する行政書士

行政書士の主な業務は、一般の個人や法人などの顧客から仕事を受け、官公庁に提出する書類の作成、申請などを代行することである。作成する書類は許可・認可などに関するものが多く、その数は1万種類以上にものぼる。

今回お話しを伺ったのは、東京都練馬区で行政書士事務所を営む三上陽三ゲオルクさん。車両分野專門の行政書士として活動するに至った経緯や顧問活動などのお話しを伺った。

三上陽三ゲオルク YozoGeorg Mikami

特定行政書士

きたまち綜合事務所所長

プロフィール

1975年、東京で、日本人建築家の父と、ドイツ人ピアニストの母との間に生まれる。母方の祖父の名であるゲオルクを継承した。1997年に成蹊大学法学部法律学科を卒業後、デザイン事務所に勤務する。
2000年、行政書士試験に合格し、行政書士事務所を開業。2003年、事務所を練馬自動車登録検査事務所前に移転する。現在は東京都行政書士会の高度情報通信推進委員会の副委員長、特定行政書士特別委員会の委員および同会練馬支部の副支部長を務める。

マルチプレイヤー型と専門分野特化型

行政書士には、2つのタイプがある。専門分野を絞らず、まんべんなく業務全般に対応するタイプと、もう1つは専門分野に特化した仕事をする行政書士である。行政書士の数も多く、競争が激しい都市部では、後者の特化タイプが多い。

三上陽三ゲオルクさんは、運送業・産業廃棄物収取運搬業・特殊車両通行等の車両分野に特化した許認可を取り扱う行政書士である。事務所は、練馬区の東京陸運支局・登録検査事務所前にあり、三上さんの専門的なノウハウを頼り、長期的に業務を依頼する顧客が多い。

コンプライアンス強化で違反が少なくなった特殊車両通行許可

三上さんは、特殊車両通行許可だけでも年間700件以上の申請実績がある車両関連許認可のスペシャリスト。三上さんがこの分野に特化したのは、「ゼネコンから『特殊車両通行許可がないと大型クレーン車を現場に入場させない』と言われた」と中小の建設会社から相談されたことがきっかけである。

以前は無許可の特殊車両通行が後を絶たなかったが、昭和の高度成長期に建設された道路や橋梁などの老朽化が深刻となり、その延命のためにも国土交通省を中心とした道路の管理者が無許可通行を厳しく取り締まるようになってきている。その結果、大手流通会社や建設会社では特殊車両通行許可をきちんと取得しようするコンプライアンスの機運が高まっている。

2020年に開催される東京オリンピックは、公的事業である。こうした公共的な現場では、特殊車両通行許可が絶対に必要となるので、三上さんの事務所は今後、ますます忙しくなりそうだ。

申請にかかる時間への工夫

国の申請拡大への取り組みによって、近年、オンライン申請が利用できるようになった。しかし、国土交通省の特車運用事務局によると、「申し込みから申請の許可がおりるまでの日数は通常3週間から1ヶ月」はかかる。個別審査箇所が多い場合は、2ヶ月以上になることもある。
「都庁や県庁に直接申請を出さなければならないものも多いですね。都庁の窓口は、午前中に2時間、午後に2時間しか申請を受け付けてくれないので、マンパワーも必要となります」と三上さん。

納期は「システム上のルートを通るだけなら、4日間で許可が下りるのが建前」だが、建前どおりにはいかないために、工夫が必要になる。
「申請は、全国どの国道事務所に出してもいいんです。ですから、空いている国道事務所に出せれば、審査開始が早まり手続が早く済む。そんなからくりがあります。ただし申請が少なかったはずのローカルな国道事務所に申請が集中して、職員が少ない分、受け付け開始まで逆に待たせられるというリスクもあります」
そのような役所側の事情もあるために、「納期は、なかなか約束できない」と、三上さん。顧客には「計画が決まり、資料がそろった時点ですぐに依頼の連絡を」とお願いしている。
「その後は、国道事務所の処理の問題ですから、なんとも答えようがありません。自治体の資料要求が厳しいときは、3ヶ月以上かかることもあります。これは本当にひどいケースですけれども」

行政書士に任せてもらい、本来の業務に専念していただく

「本来役所への手続きは会社本人でやるのが基本原則ですよね、しかし行政書士を通さずにさまざまな許可申請を社内処理しようとする場合、費用対効果の問題があります。人を雇うのって、本当にお金がかかりますよね。毎月の給与以外にも、各種社会保険、退職金などがかかってきます。そもそも知識ゼロの状態から役所への申請までもっていくことが大変ですし、仕事量が多ければ、2人、3人と雇わなければなりません。無理に社内で処理しようとするよりも、専門家である行政書士にアウトソーシングした方がトータルコストは安く済むのではないでしょうか?」

三上さんの事務所では、税理士や社会保険労務士と顧問契約している。
「もち屋はもち屋です。手間をかければ自分でできそうなことであっても、それぞれの専門の士業の先生に依頼することで、自分が本来の業務に専念できる環境を作るべきではないでしょうか?」

仕事がスペシャリストを育てる

都心では多くの行政書士が得意分野を持つ。自動車ディーラの顧客が多ければ、車庫証明などに特化するきっかけになるし、比較的ライバルの少ない分野を求めて専門性の高い風俗営業許可を専門に扱う行政書士もいる。

三上さんの場合、車両分野を専門としたのは「大口の顧客をつかんだから」。「行政書士になった最初の2年は、特に専門分野もなく、さまざまな仕事を受けていました。しかし、なんでも屋さんの行政書士では特に東京においてはなかなか経営的に厳しいはずです」

行政書士は業務の深掘りをしないと顧客からのリクエストに十分対応できない。たとえば、たった1枚の書類作成でも、その背景には知識の積み重ねがある。だから三上さんは、「業務の知識を研鑽するためにはコストを惜しまない」と決めている。
その努力の甲斐もあって車両分野のプロとして活躍する三上さんは、「行政書士は開業しても食えない、とよく言われます。確かに今はあまりの忙しさに、ランチが食べられなくなってしまいました」と笑う。「行政書士は、一度専門性を確立すると、紹介で仕事がどんどん入るようになります」
しかし、それだけではない。三上さんの事務所では、許認可からナンバー登録までをワンストップで手続きができる。許認可と登録の両方に通じている行政書士は少ないため、許可の取得後も長期的に業務を依頼する顧客が多いのだ。また、顧客へのレスポンスの早さが事務所の信用を作ったのだとも三上さんは考えている。

行政書士が顔を見せると、社長は安心する

「7、8年のお付き合いがあるクライアントには、顧問的な立場で接しています。新しい制度や、補助金などの最新情報はファックスで定期的に伝えるようにしています。自身の業務に忙しい経営者は、国土交通省のホームページをひんぱんにチェックできるものではありませんから」
日々多忙な三上さんだが、こうしたクライアントにはできるだけ直接会う機会をつくるようにしている。「行政書士が顔を見せると、社長は安心する」のだと言う。

三上さんの事務所では、初回の無料相談でも惜しみなく許可に関する情報を話して、顧客の信頼を得ている。そして、相談後はどこからが有料なのかを契約書などを用いてきちんと伝えるように心がけている。

行政書士へのさまざまな相談

運輸業界は他人の荷物や生命を直接預かるため、特に国からの規制・監督が厳しく、数年毎に監査も入る。問題が発覚すれば、行政処分されることもあり、そうなると当然、仕事に影響する。ナンバーを取り上げられて、数十日営業できなくなる車両もある。
「大きく報道される死亡事故などの外的要因によって、国からの規制内容はどんどん変容していくのです」と、三上さん。行政書士はそういった情報を常に追いかけなければならない。昨年始まった第一期の特定行政書士でもある三上さんは、顧客が行政処分に納得できない場合、代理として国に不服申し立てすることも可能である。
また、「明日から現場が始まるのに、申請を忘れていた」と駆け込んでくる顧客もいる。こうした顧客の緊急事態にも、依頼を断らないですぐに申請の準備ができるような体制を構築している。

「これから増えてくるのは、会社の世代交代、事業の継承に関する相談です」。高度成長期に会社を立ち上げた創立社長が引退し始めていて、「できることならば、自分の子供に継がせたい。しかし、仕事はあるが会社に累積した大きな負債がある」というような内容だ。
今後も顧客からの依頼が増え続けそうである。

きたまち綜合事務所(http://www.eigyo-number.com/)
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